2021研究シーズ集_211012
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長期・長距離・高精度の    歪モニタリングができます 実用化に向けた課題・対象構造に応じた実証試験と数値解析による検証が必要です。優位性・設置や追加が容易、高精度、電磁誘導ノイズを受けない、長距離データ転送が可能、防爆性に優れています。・構造材料内部への埋め込みが可能、ガラス製なので耐久性も良好です。FBGセンサーと歪測定・損傷検知の原理2011年3月15日の地震による対象構造物(東西方向)の地震応答キーワードFBGセンサ、FBG型加速度計、振動モニタリング、長期計測、歪み測定、埋設式歪モニタリング−058−研究段階基礎実証実用化準備計測・制御 構造物の健全性モニタリングに関する研究建築・都市システム学系松本 幸大 准教授研究者情報:https://researchmap.jp/read0145091概要近年、地震などの様々な外力や経年劣化による建築物の性能低下・劣化が指摘されており、建築物の健全性のモニタリング技術の研究・開発が進んでいます。本研究室ではFBG(Fiber Bragg Grating)センサによる建築物の構造ヘルスモニタリングの適用性や計測データ分析に関する研究開発を行いました。従来技術・既存の建設物に追加工事や多数の配線が必要となる場合があり、計測安定性・センサ間の同時性が必要です。・長期の計測には、計測継続性、安定性と耐久性が求められます。特徴【研究成果】1.FBG(Fiber Bragg Grating)センサによる建築物の構造ヘルスモニタリングFBG型加速度計とそのデータ収録装置を本学総合研究実験棟(鉄骨鉄筋コンクリート造の9階建て)にて約3年間運用し、安定してデータ収集が行えることを確認しました。・分解能は1.5gal程度、震度1以上の地震動の固有振動数、最大応答値などの動特性の分析が可能で、長期振動のモニタリングに適用可能です。・光ファイバケーブル仕様のため電磁誘導によるノイズの影響を受けず、長距離(数十kmの配線可能)のデータ転送が可能です。また防爆性が必要な場合には本計測方法は極めて有用です。2. FBG(Fiber Bragg Grating)センサによる接着接合部の損傷モニタリング近年、既存構造物の補修や補強として用いられている接着接合には、剥離による性能低下が懸念されています。そこで、FBGセンサを接着層に埋設しておくことで、剥離の兆候や歪値の計測によって適切な性能となっているか計測する手法を開発しました。・FBGセンサは非常に細いため、接着層に埋め込みが可能です。・長期間のモニタリングが可能です。・計測点には電源が不要です。実用化イメージ、想定される用途・防災管理拠点と長距離にある重要施設や防爆性要求施設などの構造性能把握・接着接合部の健全性の把握企業等への提案この技術にご興味をお持ちの企業の技術相談や、共同研究等をご検討の際にはご連絡ください。建築・都市システム学系 構造工学研究室http://sel.ace.tut.ac.jp/y-matsum/

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