2021研究シーズ集_211012
46/146

 研究者情報:https://researchmap.jp/h-yokoyama概要軸 高効率かつ低騒音な高機能な流体機械の開発を目的とした研究を行っています。近年、ファンにおいては性能とともに静粛性が求められており、設計段階において騒音を予測・低減するこ流 とが望まれています。私たちは、比較的小型の軸流ファンを対象とし、発生する音の低減を目的に、ケーシング形状や設置環境がファン性能および騒音に及ぼす影響について分析しています。優位性従来技術フ ・ファンやケーシングの形状が性能および発・ファンの騒音の評価は近似モデルを用いて生音に及ぼす影響を評価可能。いたため、音の発生原因を十分に解明するァ ・ファン設置環境による性能の変化や騒音のことが難しい場合がありました。変化についても予測可能。・圧縮性解析のため比較的高い回転数であっン ても予測可能。特徴の 【ケーシングスリットがファン性能・騒音に及ぼす影響についての圧縮性流れ解析】ケーシングにスリットを有する小型軸流ファン周りの流れと発生音に関して数値解析を実験と騒ともに行い、解析精度を実証するとともに、スリット開口率が変化した場合の流れと発生音の変化を明らかにしました。本解析手法は流れと発生音を同時に高精度に解く手法であり、回転流体関連機器の流れ場や発生音の予測への応用が期待されます。音1.ファンによる圧力上昇量および動翼後流とストラットの干渉などにより発生する音を精度よく予測できる。を2.スリット形状が変化することで、翼端周囲の流れ場が変わり、性能や発生音に影響を及ぼす。3.翼端部付近では翼端渦が形成され、翼端渦が隣接翼と干渉する際には広帯域騒音が強まる。予測・検証できます 機械工学系 省エネルギー工学研究室http://ec.me.tut.ac.jp/実用化イメージ、想定される用途・小型軸流ファンの低騒音化・ファン設置環境が性能・発生音に及ぼす影響に関する設計段階での評価企業等への提案この技術にご興味をお持ちの企業の技術相談をお受けします。また、協力しながら研究に取り組める共同研究等をご検討の際にはご連絡ください。軸流ファン動翼上の圧力分布および限界流線の予測結果ファン騒音の実験値および解析による 予測結果(Rはスリット開口率を表す)実用化に向けた課題・現状では、数値解析コストの問題より解析可能なファンの大きさや種類には制約がある。−037−キーワード計算流体力学(Computational Fluid Dynamics :CFD)ファン、騒音、流れと音の直接解析、翼端渦研究段階基礎実証実用化準備軸流ファン周りの渦構造の予測結果計測・制御 高効率・低騒音なファンを目指した研究機械工学系横山 博史 准教授

元のページ  ../index.html#46

このブックを見る