2021研究シーズ集_211012
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構造物の健全性を    長期に確実に監視できます TenSense 無線センサーネットワークアーキテクチャ概要実用化イメージ、想定される用途・社会的インフラや無人、遠隔、常時監視を必要とする構築物・M20~M30のボルト接合部がある構築物企業等への提案構造物のモニタリングなどのインフラに限らず、IoT(小型デバイス・無線通信)技術を用いた交通や人の動きなどの研究をおこなっています。このような技術にご興味をお持ちの企業の技術相談をお受けします。また共同研究等のご検討の際にはご連絡ください。情報・知能工学系 ユビキタスシステム研究室http://www.usl.cs.tut.ac.jp/concrete5/index.php実用化に向けた課題・アンテナをセンサノード内部に収納する。・M20以下の小径、M30以上の大径ボルトへの対応設計TenSenseの上面図と側面図、電子部品の配置図ノードの概要 (a) 全体設計 (b) 組み立てたプロトタイキーワード構築物ヘルスモニタリング、ボルト接合、LoRa、産業用IoT、 ブロックチェーン、ボルト締結力監視、スマートメータリング−118−研究段階基礎実証実用化準備建築・社会インフラ IoT技術を活用した社会インフラ 安全モニタリング技術の研究情報・知能工学系大村 廉 准教授研究者情報:https://researchmap.jp/ren概要橋梁や風力タービンなどの構造物健全性モニタリング(Structural Health Monitoring:SHM)は、早期の故障診断と予防保全を目的として、構造物の全寿命にわたって健全性を追跡する方法で、遠隔、無人化が進みつつあります。私たちは構造物のボルト自体に変更を加えることなく、接合部の緩み(荷重)を高精度にモニタリングするセンサノードと長距離無線通信部をもつ「TenSense」を開発しました。優位性従来技術・人手によるモニタリングには、多くの費用・各種ボルト径に対応でき、ボルト接合部にと時間が必要です。追加装着可能です。・無人モニタリングツールには構造物の改造・低消費電力で多数のセンサデータを遠隔地が必要、特定用途に限定される、設置・運から同時モニタリングができます。用費用が高い等の課題があります。・受信データはブロックチェーンに安全に保存されます。特徴センサーノード「TenSense」は、ボルト接合部の外部要因や内部要因による締結力の低下を検出し、データを収集して送信することを目的として開発しました。開発仕様を下記のように決定し、全て対応できました。1.フットプリントが小さい2.ボルトの改造を必要とせず、ボルト規格に準拠する3.適用構造物を改造しない4.Industrial Internet of Things(IIoT)との連携による無人監視、遠隔監視が可能5.1~2回/日の送信頻度で5年以上の動作寿命6.通信には低消費電力・長距離伝送プロトコルを使用7.多数のセンサノードが基地局にデータを送信する場合を想定し、衝突回避機構を搭載する8.Over The Air(OTA)アップデートによるノードの再構成機能がある

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