2021研究シーズ集_211012
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 研究者情報:https://researchmap.jp/read0008966概要マ アルミニウム合金に代わる次世代軽量構造材料として期待されているマグネシウム合金ですが、実強度が低く、自動車等の構造部材としての適用は進んでいません。私たちは、全く新しいグ 加工技術である変形拘束高負荷鍛造法(DRF: Deformation Restricted Forging)を開発し、これを市販マグネシウム合金に適用し、希土類添加型マグネシウム合金を超える強度を達成しました。ネ優位性従来技術 ・熱間押出マグネシウムの強度はアルミニウ・降伏強度、引張強度が共に高く、他の加工ム合金と比べ低く、特に低降伏強度は様々方法との組み合わせで様々な形状に製造可シ な部材への適用の障害でした。能です。・希土類添加型マグネシウムはコストが高・低コスト化が期待できます。ウく、希土類は供給に不安が残ります。 特徴ム《変形拘束高負荷鍛造(DRF)法》w市販マグネシウム合金に破壊応力を大幅に超える高負荷を加えて、組織を微細化と高強度化を図る技術です。本技術によ高合り、高強度DRFマグネシウム合金丸棒20 mmfと49 mmfを開発しました。機金1.引張強度は450 MPa、降伏強度は400 MPa、塑性伸びは5%前後です(図1、図2)。能の2.希土類を含まない市販マグネシウム合金を出発材とするため非常に安価です。3.曲げ加工、異形状材や平板への適用技術も同時に開発した化高ことにより、様々な部材への適用と展開が可能です。を強DRFマグネシウム熱間押出マグネシウム希土類添加型項目マグネシウム450 MPa 前後(棒の場合)200~350 MPa400 MPa 前後強度め度良:冷間鍛造他製造性良:熱間鍛造良:熱間押出熱間押出可能な形状のみ、切削加工他の加工方法との組み合わせでざ化製品形状等種々あり様々な形状に製造可能◎ 安価希土類が戦略物質△ ・量産化により低減可× 高価合金種、形状、コスト等しと購入量による実用化イメージ、想定される用途ま・高強度アルミ合金、樹脂材料からの置換え 例:自動車等の構造部材、車いす、携帯電話、航空機用部品、分割露光装置ヘッド、防す刃、防弾具、ドローン等企業等への提案高強度と低価格のバランスを保ち、さらに加工性も優れるこの技術にご興味をお持ちの企業の技術相談や、共同研究等をご検討の際にはご連絡ください。 機械工学系 高強度マテリアル 開発・評価 研究室http://str.me.tut.ac.jp/表1DRFマグネシウムの特性比較表実用化に向けた課題・高強度化と低価格化のバランスを得るための技術開発図1 引張試験結果図2 圧縮試験結果−001−キーワード金属・合金、高温加工、再結晶、結晶粒微細化、組織制御、 マグネシウム合金、高強度、機械的性質、丸棒、低価格研究段階基礎実証実用化準備加工・処理DRF法による高強度マグネシウム合金棒の開発機械工学系三浦 博己 教授

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